動物看護学研究室

生命科学部

看護の心で動物の自然治癒力を引き出す

看護とは「その人の生命力に力を貸すことである」と言い換えられます。近代看護の創始者であるナイチンゲール(Florence Nightingale; 1820-1910)は「看護は、自然が働きかけるように最善の状態にその人をおくこと」として、医師とは異なる独自性を示しました。言葉をもたない動物の看護では、とりわけ彼らの行動の観察が重要になります。観察から得られた情報をもとに動物種に適した環境を整え、動物の生命力の消耗を最小にするよう配慮して彼らの自然治癒力を引き出します。

動物は、恐怖によって引き起こされる適応反応(ストレス反応)で危険な状況や活動を避けることができます。もし動物が恐怖を感じる状況を避けることができなかったり、逃れようとして失敗したりすると、恐怖は慢性的な不安状態につながります。一般的に逃げることが不可能な動物病院等の施設では、動物の恐怖や不安など(情動)が高まります。当研究室では、このような動物の情動について行動学的・生理学的評価を行い、動物の持つ優れた嗅覚等の感覚器に働きかけてディストレス(distress:苦痛状態)を軽減させる方法について検討しています。

教員紹介

教授(兼任) 梶浦文夫 修士(理学)
教員情報の詳細:倉敷芸術科学大学 教育研究業績データベース

助教 村尾信義 修士(国際協力) 認定動物看護師(動物看護師統一認定機構)
Certificate IV in Veterinary Nursing(オーストラリア)
教員情報の詳細:倉敷芸術科学大学 教育研究業績データベース

研究活動

動物の行動を一時的に落ち着かせる保定(ほてい)は、検査や処置などを円滑に行うために必要不可欠な技術なのですが、ときにこの保定によって動物に苦痛を与えてしまうことがあります。そのため、より動物福祉に配慮した保定技術を開発し、従来の保定方法との比較について動物の行動や生理指標を用いて検討した結果を発表しました。

メッセージ

“You can’t do everything, but you can do something!”

“すべてのことはできないが、何かはできる!” これは、かつて勤務していたシドニーの動物病院内に掲げられていた言葉です。皆さんは、幼い頃より、動物から与えられる「やさしさ」と「ぬくもり」に支えられ、動物に携わる仕事に就くことを夢見ていることと思います。次は、皆さんが動物たちを癒す番です! すべてのことはできなくても、大好きなことには精一杯努力できると思います。ぜひ一緒に動物について勉強し、語っていきましょう!

研究室一覧

Last Updated:2016/05/30