地球上に無尽蔵に存在する元素であるケイ素(シリコン)を利用して
新しい無公害機能性材料の開発を行っています。
主鎖にケイ素-ケイ素結合とエチニル、オリゴフェニレン、オリゴチエニレンなどのπ-電子系ユニットとを規則正しく交互に含むポリマーの合成を行い、これらが高い感光性を持つことや、酸化剤でドープすることにより半導体程度の導電性を発現することを明らかにしてきました。また、π-電子系としてオリゴチエニレングループを含むポリ[ジシラニレンオリゴチエニレン]は高いホール移動度を示し、さらに感光性および導電性のほかに強い蛍光を発し、炭素クラスターであるC60をドープすると、可視光により光導電性を示すことを報告しています。従って、これらのポリマーは感光性材料、電気伝導材料、光導電材料、電子素子などを作製するのに有用であることが知られています。
ケイ素-ケイ素結合とオリゴチエニレンユニットを交互に含む3方向および4方向にアームをもつ星型化合物の製造法を確立しました。これらの星型化合物は紫外-可視領域に強い吸収を示し、さらにすべての化合物は強いフォトルミネッセンスを示します。また蛍光の量子収率が非常に高く(fF=0.7以上)、EL素子、感光材料、導電材料、光導電材料などに用いることが出来るものと思われます。
含ケイ素小員環化合物であるベンゾジシラシクロブテン類を合成し、これらの熱反応や光反応およびニッケル、パラジウム、白金錯体触媒反応を世界に先駆けて行い、様々な新しい化学的挙動を報告してきました。
様々な置換基を持つアシルポリシラン類を合成し、その熱反応を行い、容易にケイ素-炭素二重結合化学種(シレン)を生成することを明らかにしてきました。また、生成させたシレンと様々な不飽和化合物との反応も検討してきています。