動物看護研究勉強会

動物看護研究勉強会 ー動物看護師として研究に取り組むー


活動実績

第5回 動物看護研究勉強会(日本動物看護学会 第48回例会)報告

  • 第5回動物看護研究勉強会
  • 参加人数 7名
  • 開催日時 2017年6月19日(月)11:00~15:00
  • 開催場所 NKビル 会議室(小) (大阪市東成区中道3-8-11)

1. 予演会

日本動物看護学会第26回大会で口頭発表を予定している2名による予演会を行いました。参加者の中から座長を決め、学会同様の発表時間を設け質疑応答を時間の許す限り交わしました。発表者は本番さながらの緊張感をもって発表ができていたようでした。質問者は演者との距離が近く、質問もしやすくて活発な議論が出来たと思います。

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2. ランチミーティング

参加者全員で輪になり、ランチミーティングを行いました。
氏名、経験年数、職歴、過去の研究発表、論文の紹介、現在興味のある研究内容を順番に自己紹介をしました。勤務年数は2~16年目と新人の方からベテランの方が集まりました。
和やかな雰囲気でお弁当を食べながらお互いのことを知ることができ、仲間意識が高まる時間となりました。そして過去の研究や興味のある研究内容を知ることができ、今まで以上に視野が広くなり、研究に対する意欲もより一層湧きました。

3. 講義「動物看護師が研究に取り組むために」

IMG_20170619_125554.jpg倉敷芸術科学大学動物生命科学科 准教授 神田鉄平氏より上記表題にてご講演講義いただきました。
「動物看護師はどう研究をするのか」「商業誌と学会誌の違い」「学会発表と論文の違い」「客観性と普遍性とは」「研究に取り組む前に行うこと」「利益相反とは」などといった研究の前に知っておくことや、研究には文献検索が最も重要で必須な作業なのですが、どのように参考文献を探すのか、どこで判断し見極めるのかをご説明頂きました。

そして研究テーマを絞るにあたり、客観性とはどのように表すのか、普遍性を見出すにはどうしたら良いのかなどといったより具体的に研究に進むことが出来るようなご説明を頂きました。
我々動物看護師がなぜ研究を行うのか、誰のために何のために研究を続けて後世に何を残していくのか、改めて身の引き締まる大変貴重で有意義な講義でした。

4. 研究報告会

IMG_20170619_141649.jpg参加者1名による研究報告会を行いました。現在研究途中の方で、経過報告とアンケート調査に関するご相談がありました。
参加者全員で発表者の気持ちを汲み取り、より良い発表にするためにはどのようにしていくのが良いのか一緒に考える時間となりました。
参加者の方からは、下記のご感想をいただきました。

  • 今までこの様な勉強をする機会がなかったので勉強させていただける場所が出来て本当にありがたいなぁ…と思った。
  • この勉強会がなければ(大袈裟かもしれませんが)私は日々の業務のみで臨床現場ですぐに役立つことしか学ばなかったと思うし、研究や論文についても何も感じなかったと思う。新しいことを知ることが出来て本当に良かった。
  • 自分が日常的に思っていた疑問が実は自分だけの疑問ではないと分かったり、業務を行う上でのそれぞれの工夫をお伺いすることができた。
  • また、実際の臨床現場ですでに研究に取り組まれている方やあるいは取り組もうとしている方とディスカッションをしたり、自分の報告に関して意見を出していただいたことで考えの幅を持たすことが出来たと感じており、とても刺激になりました。

話し合うと議題がたくさん出て時間が足りなくなるのですが、次回の動物看護研究勉強会のテーマとして、第5回勉強会を無事に終えることが出来ました。

第4回 動物看護研究勉強会 報告

  • 参加人数 8名
  • 開催日時 2017年3月12日(日) 13:00~18:00
  • 開催場所 NKビル 会議室(小) (大阪市東成区中道3-8-11)

1.『学会発表、その前に』

第1部は、倉敷芸術科学大学 生命学部准教授 神田鉄平氏からの講義がありました。

wIMG_0397.JPG「”学会発表”の種類」といった基礎的なものから、「演者の役割と注意事項」「座長の役割と注意事項」「質疑応答のすすめ方」といった、学会発表を志す者にとって把握しておくべきではあるが、統一的なルールはなく学ぶ機会の少ない内容もあり、これらについて改めて知る事ができました。

特に、「質疑応答のすすめ方」については、聴講者として学会等に参加する機会は多くとも、作法やルールが解らず、避けがちになっていた質疑応答に関するマナーを知る事で、今後はより活発に議論を行う事が可能となり、ひいては学会参加がより身近なものになると感じました。

また参加者からは、「見よう見まねで何となく理解していた部分を質問できてわかりやすかった。」といった声が聞かれました。

2.『ディスカッション ~事例報告とは何か?どうまとめるべきか?~』

ここでは参加者2名より持ち込まれた動物看護事例報告を題材として、事例報告の際の注意点などに対して、講師や参加者間で意見交換が行われました。

事例報告は臨床動物看護師が取り組みやすいテーマの1つではありますが、動物看護教育では、ヒト看護の様に教育カリキュラムに組み込まれていることは少なく、さらにまだ確立された分野ではないため、しっかりとした定義などもない現状です。しかし、参加者からの報告を基にどういった流れが良いか、どのような表現が適切かなど、さらには「症例報告」と「事例報告」の違いとは、といった深い内容も取り上げられ、活発な議論が交わされました。

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また、今回は日本動物看護学会の編集委員長でもある、日本獣医生命科学大学 獣医学部准教授 石岡克己氏に参加して頂き、「看護介入点を加えれば、症例報告ではなく事例報告としてよりふさわしいのでは」といった具体的なアドバイスを頂くことができました。

さらに、学会発表に用いる際に適切な表現はどの様なものか―例えば、「看護動物」もしくは「患者動物」、「飼い主」もしくは「患者家族」―といった質問があり、その議論はとても興味深いものとなりました。

この部では参加者から「改めて動物看護とは、動物だけではなく飼い主さんを含めたものだと認識ができて、大変有意義な時間となった。」といった感想がありました。

3.『参加者からの研究経過報告』

2名からの報告があり、1名は前回発表時には複数あった研究テーマの候補を絞り込み、今後の具体的な展望を述べるとともに質問紙の設問や回収方法の疑問点についての相談も含めての報告でした。もう1名は本年7月に開催される「日本動物看護学会 第26回大会」での一般演題発表を目標とし、研究を進めているとのことでした。

次回の勉強会開催は前述の7月大会の予演会も兼ねて6月後半を予定し、その間に各自がそれぞれの研究を少しずつ進めていくことを参加者同士で確認し、第4回勉強会を終えました。

wIMG_0386.JPG昨年の3月1日に第1回勉強会が開催されてから早1年、講義内容や討論内容もより充実したものとなり、今回も有意義な勉強会となりました。

また初参加の方から「今までは難しく感じ、一般口頭発表などで質問の1つも言えなかったが、今回参加したことで発表者の伝えたいことは何なのか、どこに焦点を合わせれば良いかなどに気づかされた。今まではただただ凄いなと聴いていた発表も、また違う捉え方ができそうだ。」といった感想を得ることができました。

この様に動物看護研究に興味のある方が少しでも参加しやすくなるにように、今後は基本的な内容や過去に実施した講義の反復も考えています。

この勉強会が、まだまだ発展途上である動物看護研究の知識向上、研鑽の場となればと思います。

(報告者:山上優美)

第3回 動物看護研究勉強会 報告

  • 第3回動物看護研究勉強会(日本動物看護学会 第41回例会)
  • 参加人数 10名
  • 開催日時 2016年8月23日(火)11:45~17:00
  • 開催場所 NKビル 会議室(小) (大阪市東成区中道3-8-11)

1.『臨床動物看護師のための研究法;主な研究方法の概要とアンケート調査』

帝京科学大学 アニマルサイエンス学科 准教授 濱野佐代子氏に上記表題でご講演いただきました。

3rd 17.jpgまず初めに、獣医師であると同時に臨床心理士でもあり、心理学の博士号を取得されている濱野氏の、過去および現在の研究内容についてご紹介いただきました。その後には、研究や論文の手順、発表資料のまとめ方を初歩からわかりやすく解説していただきました。特に濱野氏の得意分野である人文系の調査法については詳しくご講義いただき、アンケート一つをとっても考慮すべき点、検討すべき点が多々あることが分かりました。

参加者からは「心理学の専門用語等難しい内容もあったが、質問に対して指導学生の事例を例にとって教えて下さるなど、豊富な経験をもとに丁寧にお答えくださったので、調査について具体的にイメージすることが出来た。」との感想がありました。また、濱野氏から「動物看護学の発展には研究が必須である。まだ研究が進んでいない今こそ研究をするべきタイミングである。」という励ましの言葉をいただいたことが印象に残りました。

2.『研究発表報告 ~日本動物看護学会第25回大会より~』

倉敷芸術科学大学 動物生命科学科 准教授 神田鉄平氏より、去る7月2日(土)3日(日)に開催された表題の大会において、倉敷芸術科学大学の学生が発表された演題の報告をいただきました。

3rd 2.jpg演題名は『動物診療施設における衛生的手洗い後の手指乾燥法についての検討』で、実際に同大学の学生が日頃より疑問に感じていたテーマを、先行研究を基に研究したとのことでした。実験を伴う研究の過程を、現場でどのような議論があったのか、などの裏話も交えて解説していただいたこともあり、実験方法の選択やデータの処理・まとめ方等についての理解が深まりました。

神田氏からは第25回大会の上記以外の演題やポスター発表の様子、教育講演やシンポジウムの報告もいただき、シンポジウムの話題からは、公的資格化に関する最近の動向についても伺うことができました。

3.『参加者からの研究経過報告』

3rd 21.jpg5名がスライドを用いて現在の研究経過の報告を行いました。研究発表を目標としていても、各自研究が思うように進まず悩んでいる様子が見うけられましたが、両講師からは時に優しく、また時には厳しくも的確なアドバイスをいただくことができ、各発表者にとってテーマの見直しや研究方法を詰めるきっかけとなった様子でした。また、ある参加者からは「プレゼンは緊張したが、話す練習にもなってよかった。」という感想も聞かれました。

第3回勉強会は、少人数の和やかな雰囲気の中、質疑応答や意見交換が活発になされ、参加者間の距離がグッと縮まった機会となりました。予定時間を超えても議論は続き、その後の懇親会でも研究の題材について話し合いがなされました。

第2回 動物看護研究勉強会 報告

  • 第2回動物看護研究勉強会(日本動物看護学会 第40回例会)
  • 参加人数:12名
  • 開催日時:2016年3月31日 12:00-17:00
  • 開催場所:エル・おおさか(大阪府立労働センター)

前回と同様、講義形式とワークショップ形式にて実施しました。

『研究を進めていく手順 研究を実施するにあたって必要な配慮』

第2回写真3.jpg第2回写真1.jpg倉敷芸術科学大学 准教授 神田鉄平氏に研究を行うにあたっての具体的な方法、配慮についてお話いただきました。方法については「テーマは具体的であればあるほうが具体的な結論を導きやすい」こと「考察を失敗し、研究を台無しにしてしまうケースがよくあること」などの話を通して、これから研究を始める者たちが挫折しないよう、失敗しないよう、注意点を盛り込んでお話いただきました。

配慮については「動物実験に関する配慮」「人を対象とする場合の配慮」「利益相反」の3つの項目から、社会的責任を果たすための配慮の説明と確認すべきガイドラインの紹介がなされました。また、「上司や同僚」「飼い主」への配慮の必要性についても触れられました。

『発表の実例』

 神田氏が過去に指導にあたり、日本動物看護学会で発表に至った一例のスライドを見せていただき、どのような手順を踏んで研究を進めたか、裏話を交えながら示していただきました。

『研究テーマの相談会』

 研究の進み具合、興味のあることについて報告し意見交換を行いました。各々現場で働きながら、疑問に思っていることや興味のあることはあるが、それが研究対象とできるか、どのように進めていけばいいか、という点で悩んでいることが多く、随時神田氏からもアドバイスをいただきました。
また、文献・論文検索でつまずいている参加者には、神田氏が論文検索サイトに参加者の興味のあるキーワードを入れて実演して検索のコツを教えて下さり、参考になったようでした。

計5時間の長時間となりましたが、教科書や参考書では得られない生の知識を得ることが出来、また参加者同士の士気を高める非常に有意義な時間となりました。

第1回 動物看護研究勉強会 報告

  • 第1回動物看護研究勉強会(日本動物看護学会 第39回例会)
  • 参加人数:19名
  • 開催日時:2016年3月1日 13:30-16:30
  • 開催場所:なんばカルチャービル(大阪市浪速区難波中1−18−8)

冒頭、世話役のひとりである並木氏(こおりやま動物病院)より挨拶がなされ、学会での口頭発表はもちろん、動物看護学会誌 Veterinary Nursingへの論文投稿までを目標に勉強会を続けていきたいとの旨が参加者に伝えられました。

勉強会写真3.JPG当日は、前半を講義形式にて、後半をワークショップ形式にて勉強会を実施しました。講義では「動物看護師は、いつ、どこで、なんのために、どうやって、研究をするのか」と題し、神田氏(倉敷芸術科学大学)によって、動物医療に関わる人間が研究に取り組む意義や、科学的根拠(エビデンス)の重要性やその取り扱い、また研究課題をいかにして見出し、それを形にしていくかといった、これから研究活動に取り組むために知っておきたい点について概説されました。講義の中では、動物看護師の関わる分野・領域に関わる研究をすすめ、一つでも適正な科学的根拠を蓄積することこそが重要であると強調されていました。
講義終了後には、一部の参加者からは「研究やその成果について、いままでまったく考えもしなかった視点があることに気づかされ、大変勉強になった。」との感想が聞かれました。

続くワークショップ形式の時間には、グループ毎に「日頃どんなことに疑問を感じているか」「どういった内容について研究したいと考えているか」といった内容で議論を始めてもらい、神田氏がグループを回りながら質問を受けたり、コメントをしたりして、議論を促していました。途中からは「こういう点に興味があるが、これも研究あるいはエビデンスになるのか?」といった質問や、「ここについて是非を見極めたいが、どういう方法が有効か?」などの、一歩も二歩も踏み込んだ議論がなされるようになりました。

終わりには、議論のあったテーマについて具体的に進めていくための準備を少しずつ進めていくということを参加者同士で確認し、勉強会を終了しました。

現在までに計画されている勉強会について

これまでに開催された勉強会の報告

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