むずかしいが不可欠な意識と行動

 印象深かったことばを思い起こしてみました。

 “無駄な車の利用をさせないために高速道路の通行料を高く設定する”というのは、たいへん西洋人らしい発想のようでした。ぶなの木≠ヘ、広く張った根からたくさんの水を吸い上げることで知られています。けれども、余った水は樹幹近くの地表に戻されるため、そのまわりには低木や下草が繁茂するといいます。それがぶなの木≠ヨの憧憬を産みだしています。これこそ、まさしく東洋哲学の表われかな、と思ったりしました(洋の東西に関係しないかな?)。それというのも、円山応挙など日本の写実画家が求めたテーマは、たいてい自然そのものか、あるいは自然の中にいる人間たちだったからです。

 『フォーラム・エネルギーを考える』では、小出五郎(NHK解説者)の司会で中上英俊(住環境計画研究所長)、茅陽一(慶応義塾大学教授)、アグネスチャン(歌手)、神津カンナ(作家)、ケント・ギルバート(カリフォルニア州・弁護士)の5人のパネラーがそれぞれの考えを表明していました。その中で注目すべきだったのは、

  1. 技術
  2. 制度・しくみ
  3. 人々の意識と行動
の3つの観点でした。みなさんの生活する地域社会には、このような観点とぴったり即応する事例がありますか。

 技術というのは、家屋の断熱機能を追求する、燃費のいい車を開発する、火力発電所あるいは太陽電池の効率を上げるなどの技術開発に関係しています。制度・しくみは国内の法律を調えたり、国際間での条約を結ぶことを意味します。しかし、技術だけ、制度だけに単独で関係するものよりも、技術的なこと制度上のことが絡み合っている事例の方がずっと多いのです。制度・しくみに自治体や公共の交通機関などの事業所が果たす役割は大きいといえるでしょう。問題は意識と行動です。これに関係してくるのは、『何をもって豊か・幸せだと考えるか』とか、『弱者である子ども、途上国の人々』に対する意識と行動、『無駄の排除』『やりくり上手』等々の具体的な行動でしょう。


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