持続的発展   
A. なぜ「環境アセス」なのか
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地球の歴史を1年に換算した別表も参照―
始生代45億6,000万年前〜
原生代24億4,500万年前〜
古生代
(骨格形成の進展)
5億7,000万年前〜
中生代
(恐竜の時代)
三畳紀2億4,500万年前〜
ジュラ紀2億 800万年前〜
白亜紀1億4,560万年前〜
新生代6,500万年前〜
 恐竜の楽園に関する実証は人類に対する教訓でもある。

「種の共存と競争の入り組んだ繁栄の日々は、何千万年かのほんのつかの間の楽園を約束したに過ぎなかった。やがてある時代のさなか突然に、その全能とも思われた彼らの姿は地球上から消え失せた。」.....Suddenly, he felt very alone in the world.

 ネメシスとよばれる太陽の伴星が、約2,600万年ごとに太陽系に近づいている。そのかく乱でオールトの雲からこぼれ落ちる小惑星は、大挙して太陽系中心部に押し寄せる。その『はぐれ星』群は、さながらシャワーのように何百年間も降り注いで流星期を形成する。白亜紀後半に一つの流星期があった。そのとき異常に大きな流れ星が地球に衝突し、すざまじいエネルギーは爆発的な衝撃波を生んだ。

イタリアのグビオ(Gubbio)で発見された地層の上中下3層は、この一連の出来事を記録に留めている。下層に多く上層に少ない瓦礫のような小さな石(small fossils)、および中層の粘土層に多く含まれる元素イリジウム(iridium)の存在は、大爆発により白亜紀が終わりを告げたことを想像させる。

原子番号77の元素イリジウム77Irは、その硬さゆえにプラチナやオスミウムとともに古くは万年筆のペン先にも用いられた。面白いことに、川窪万年筆店ウェブページの「豆知識」コーナーにある「万年筆の歴史」を読むと、『イリジウムはたしかに隕石に多量に含まれているんだな』ということがわかる。そこには、「パイロット万年筆」の昭和初期の研究記録として、古代の隕石から採ったタスマニアのイリドスミン鉱が使われた旨の記述が紹介されている。

粘土層の厚さ、すなわち降り積もった塵の量は、大地に衝突した流れ星の大きさを髣髴とさせ、微細粒子が長い時間をかけて降り積もったことも示している。実際、大気中の浮遊微粒子が形成した雲は何ヶ月間にもわたって太陽光を遮ったがゆえに、気象条件など自然環境のバランスを狂わせ、恐竜をも絶滅に到らしめたとされる(Alvarez説)。

最近発見された恐竜の足跡化石の話題や、恐竜が変温動物だったのでは? という『Science』の記事も私たちを熱中させる。恐竜のほかにも絶滅して会えなくなった動物たちがいる。あなたはいなくなった動物 の名前を知っているだろうか?

 1997年元日の朝日新聞『地球環境』特集号の1面には、たいへん興味深い文章がいくつか紹介されている。いずれも貴重なものばかりなので一部をここに引用しておこう。

空は非常に広大で澄んでいたために何ものもその色を変えることができず、河川は極めて大きく水量が豊富であったためにどのような人間活動もその質を変えることができず、木々や天然の森林は非常に豊富に存在していたために消滅してしまうことはないと思われていた。いつかそれらは再生する、と。

これは1986年の環境と開発に関する世界委員会で、ジンバブエの天然資源・観光大臣ビクトリア・チテポが述べた言葉だ(同委員会報告書、大来佐武郎監修『地球の未来を守るために』から)。ふだんは見過ごしているが、ハレー・ボップすい星や百武すい星などの天文ショウが見られるのを契機にいざ夜空を見上げてみると、子どものころのあの満天の星空は消えてなくなってしまったのに気づく。この原因が人間の活動によることは、現に、都会から離れた地方や山間部などでは、公開されている天文台 で星空を満喫できることからも理解できるところだ。

 もう一つ身近な例をあげてみよう。雨の降らない天候が続くときに限って、空気の乾燥のために各地でよく山火事が起こる。数年前に遠くの山火事からの延焼で森林を消失した我が家のすぐ裏の山や庭には、その後ずっと野鳥たちはやって来なかった。その間、近所の庭でも以前のように花木の実をついばむ小鳥たちの姿はめったに見られず、また鳴き声も聞かれなくなっていた。そして、ようやく3年後の冬になってから、ナンテンの実をついばむ鳥の姿や、なわばりを主張しあうモズの鳴き声が威勢よく響きわたるようになったのだった。もう何十年も下草を刈ったり、木の葉を掃き寄せたりする手入れを怠っていた雑木林だが、その役割は実に多様であることを実感させられた。


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