地球温暖化の実際

平均気温の経年変化

気象庁が1880年以降、陸上での観測データをもとに、年平均気温(細線)と5年移動平均気温(太線)の経年変化をグラフにしたものである。1961年−1990年の平均値を規準にしている。なお、1880年から1999年までの世界と日本の「年平均地上気温の平年差の経年変化」の新しいデータを見たければ、気象庁のホームページの目次から「観測データについて」というページを選択するか、または直接ここをクリックして、「1.即時情報」、「2.非即時情報」 につづく 「その他」の項目の中にある「気候変動監視レポート1999」を選択すれば、知ることができる。また、これは気象庁編集出版物としても市販されている。(平成12年3月刊)

興味のある方は、他の資料文献、「近年における世界の異常気象と気候変動 〜その実体と見通し〜(異常気象レポート '99)」(平成11年版:平成11年9月刊)や「地球温暖化の実体と見通し」(“Climate Change 1995”, Cambridge University Press からの和訳:平成8年10月刊)や「気象年鑑1999年版」(平成11年8月刊)などと合わせ参考に供されるとよい。

21世紀によせて―(5D)エネルギー資源


温室効果ガスの寄与

これまで地球は長い間、適量のCO2やメタンなどのいわゆる「温室効果ガス」によって、ちょうど住みやすい温度に保たれていた。

しかし、産業革命以降の活発な人的活動により、二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素、代替フロンガス(ハイドロフルオロカーボンHFCなど)、その他の「温室効果ガス」が大量に排出され続けたため、地球の気温が上昇する「温暖化現象」が急激に進んできた。

たとえば天然ガスの主成分であるメタン。大気中への発生量の3割は、湿地の泥の中のメタン菌の働きなど自然の営みによる。残り7割のメタンは人為的な活動に伴なって発生している。

1994年にはCO2とメタンの割合が増、フロンはやや減 
(図)温室効果ガスの温暖化に対する寄与(IPCC,1990;
日本原子力文化振興財団「原子力」図面集を引用した
犬飼英吉著「エネルギーと地球環境」p.23より)


この円グラフ(1990年)と比較して、1994年にはさらに二酸化炭素とメタンの割合が増加しており、二酸化炭素だけの寄与の割合は、約9ポイントの増加となっている。日本だけ見ても、二酸化炭素は90年から94年までに約6%も増加している。大気中のメタンの量は毎年1.0〜1.3%の割合で増加している。

メタン1分子あたりの熱吸収率は二酸化炭素の20倍以上。メタンが温度上昇に与える影響は、温室効果ガス全体の20%程度と考えられる。

「温暖化現象」により、海水の膨張、極地の氷が溶けて起こる海面の上昇、多くの陸地の水没、さらに、異常気象による洪水や干ばつの増加、農作物の不作による食糧危機など、日常生活に大きな影響を与える出来事が予測されている。

参考として、二酸化炭素が大気の97%を占める惑星――金星を想像するがよい。太陽放射により暖められた惑星本体からは赤外線が放射される。赤外線は二酸化炭素によって能率よく吸収されるため、エネルギーは宇宙に放出されない。すさまじい温室効果が起こり、金星の大気の気温は400〜500℃にもなっている。

通商産業省資源エネルギー庁は、一定規模以上のすべての製造工場に対して、製品を作るのに費やすエネルギー消費量を減らすことを半ば義務付けた(原単位年率1%削減[1997,2])。気候変動枠組み条約第3回締約国会議(温暖化防止京都会議[1997,12])もあって、エネルギー消費量削減によるCO2排出量の減少効果をねらったものだ。また、各製造業種や洗浄の分野で幅広く使用されているHFC等の排出も抑制するため、関連産業界に自主的な対策を呼びかけている[1998/3以降]。


温暖化対策(政策)

最近の一つの動きとして、超党派の国会議員でつくる「参議院サマータイム制度研究議員連盟」というものがある(たとえば、1999年1月21日読売新聞東京本社-朝刊14版1面)。もちろんサマータイムには賛否両論があるわけだが、この「参議院・・・研究議員連盟」による議員立法案の主張は、省エネルギー効果や環境保護の実際と夏場での私たちの快適な生活リズムとが結びつくことを目指している、と考えられる。

平成10〜11年版環境白書を読むと、世の中には実にたくさんの可能性が(対策とまで行かずに)眠っていることに気づかされる(平成12年版はこの年の初夏に出版)。


21世紀への ―― エネルギー消費量  持続的発展ということ  家庭からの排出量

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