W.C.クラークは“Managing Planet Earth” (地球を守る)と題した論文のなかで、「持続可能な開発」という概念について、次のように述べている。人類にとって、環境・エネルギー問題は経済とは違った次元に位置し、より普遍的で重要なテーマだという彼の考えがよくわかる。

 「人間」と「環境」との相互作用の管理は、地球上の広い範囲の国々が関係する問題である。今日の環境問題は何世代にもわたって影響力を行使しつづけるのが一般的で、単純に「環境保全と経済成長との対決」という図式では表しきれない。いまや人的活動が地球を変えていくことになるのははっきりしたが、

    「持続可能な開発という目標のもとに、人間と環境の相互作用を管理すべきだ」というコンセンサスが得られつつある。
持続可能な開発とは、「将来の世代が需要を満たす能力を損なうことなしに、現代の需要を満たす社会的、経済的、政治的発展の方向」である。


『地球温暖化防止京都会議(UNFCCC・COP3)』関連のHP集


 かつて宮沢賢治は『児童文学』第2号(他界前年の1932年2月)に発表した『グスコーブドリの伝記』のなかで、冷害を阻もうとする献身的な技師ブドリに「火山を人工爆発させる考え」を語らせた。火山から出る二酸化炭素で温暖化が起きるというのである。実際には同時に出る粉じんが太陽光線の運ぶエネルギーを一部遮断するので、全体としてかえって気温は下がることだろうが、大気中のCO2などの増加が地球温暖化をもたらすことは70年近くも前に知られていたのだ。昨今は温室効果ガスによる気候変動が国際政治上の問題となっている。

 温暖化問題そのものの根元は、けっして政治的な問題というわけではない。人類が次世代のために、今の生活様式と倫理を考え直すつもりなのかどうかが問われているのであって、これは人類の生存・存亡にかかわる地球環境保全の問題である。しかし国として、今後のCO2排出量を1990年と比べて何%削減する方向で取り組もうか、というところが問題の焦点になっているので当然ながら国政上のテーマなのだ。

ほんとうに、京都の名が理性の勝利の象徴となるように.... と多くの人が望んだ。参加160ヵ国、1万人の人々が自然、世界の農業、子供たちの健康などへの影響に目を向け、科学のデータに基づいた言動をとってほしいとも......。

しかし「『自然エネルギーがいい!』っていうんだろう?『わかっちゃいるけど、やめられない.....』んだよ。」とくれば、そもそも問題は人間そのものの中にあるのかも......。

 対策は気候変動の兆しが表れてからでよいのでは、という考え方もあるようだし、兆しが出たときはもう手遅れである、との考え方もある。どの程度の温暖化なら心配ないのかというと、実際のところはっきりしていない。その答えをただ待っているのは、たいへん愚かなことである。


 温暖化防止京都会議(気候変動枠組み条約第3回締約国会議)は、予定の10日間の日程を1日繰り延べて(1997年12月1日〜11日)、2,008年〜2,012年に先進国全体の温室効果ガスを1990年比で5.2%(日本6%、米国7%、欧州連合8%)削減するという京都議定書を採択して、閉幕した。

日本は1998年4月28日、議定書に署名した(14番目)が、途上国の批准を強く求めている米国が署名するめどは立っていない。米国の温室効果ガス排出量は、米環境保護局の調査報告書案(98年5月29日)によれば、1990年から1996年までに20%も増加している。

 二酸化炭素排出の削減実績をあげられるかどうかのシミュレーションは、新技術開発や省エネ努力による経費節減能力の向上をどれくらい評価するかで、結果は大きく異なる。つまり今後、削減目標を1990年の排出レベルの5%減にした場合、市民や産業界の意識がどれだけ省エネやリサイクルに向けられるか、日本政府がどれだけ効果的な援助策を講じるかによって、成功率が決まってくるといえるだろう。

 政府は、京都会議後の翌日の閣議で、「削減目標の達成」を内閣の最重要課題と位置づけている。(以上 1998年上半期までに加筆したものを含めて掲載しました。以後しばらく、お休みの期間を設けます。)

[NHKインターネット市民討論「地球法廷・環境を問う」参加者募集のお知らせ] (2000年2月19日発信)
 現在、NHKでは世界の市民が参加して、人類生存の不可欠な前提である環境に ついて議論するホームページ「地球法廷・環境を問う」を開設しています。「地球 温暖化」と「食料危機」の二つのテーマで討論し、その模様をNHK・BS1でこ の秋、放送する予定です。あなたも「地球法廷」ホームページをご覧いただき、討論にご参 加下さい。(NHK & NHK ENTERPRISES 21 INC.ご提供による情報でしたが、終了しております。) 「地球温暖化」:
世界の市民が参加するインターネット討論「地球温暖化」 「食料危機」 :世界の市民が参加するインターネット討論「食料危機」

<討論の主旨>は次の通りです。
 世界経済の発展は、多くの人々に豊かさをもたらす一方で、地球環境の急激な悪化 を招き、その解決を目指して国際政治の舞台では数多くの協議がなされてきました 。しかし、「かけがえのない地球」という認識は共有できても、その一方で、経済 的利益を重視する考えも強く、合意の形成は未だ充分にできていません。環境の危 機を打開するために、何ができ、変えられるか、「地球法廷」では環境の問題を経 済の視点からも議論を深め、私たちの社会や暮らしのあり方を根本から問い直した い。

<連絡先>  NHK「地球法廷」プロジェクト事務局  E-mail :nuclear-4@nep21.nhk-grp.co.jp  FAX:03-3468-8423 



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