小豆島には文化と地場産業と観光がある

ゼミ生によるレポート (教養ゼミ)


 教養ゼミの最初のレポート 『水問題と小豆島』 においても小豆島の紹介はしましたが、ほんの一部分を述べただけでした。そこで今度は、前回ふれられなかった島の産業と観光について述べたいと思います。



1.小 豆 郡 の 産 業


 小豆島は香川県にある小豆郡 (しょうずぐん) とよばれる郡です。小豆郡の中には内海 (うちのみ) 町、土庄 (とのしょう) 町、池田町の3町があります。これら3町の紹介をしましょう。まず町の規模は表1に示すとおりですが、表2の資料は各町にそれぞれ独自の産業があることを示しています。

表1 面積と人口
面 積 人 口 世帯数
内海町61.52ku13,589人4,726世帯
土庄町74.27ku19,693人6,904世帯
池田町34.07ku 6,058人1,986世帯


表2 町の特産物と花木
町花 町木 特産物
内海町オリーブオリーブ醤油,佃煮,そうめん
土庄町つつじうばめがしごま油,繊維製品
池田町オリーブ電照菊,すもも


(1) そ う め ん

 島の産業の中で最も歴史の長いのがそうめんです。そうめん造りは今から約380年ぐらい前に奈良県三輪村から伝えられたのが始まりといわれています。そのころ島では、原料になる小麦や塩が多くとれていました。そのうえ気候も晴れの日が多く、そうめんを乾かすのに好都合だったので、大量生産されるようになり現在に至っているそうです。

(2) 醤 油

 一方醤油造りは、江戸時代に高橋文右衛門という人が紀州の湯浅からつくり方を学んで伝えたのが始まりとされています。明治3年頃には製造業者は115戸、生産高は4,500キロリットルにまでなったそうです。そして、明治40年には近代設備のある工場がつくられ、醤油は島の産業の中心になりました。このように醤油産業が盛んになった理由として、人々の努力と工夫があったこと、小麦や大豆などの原料が近くで穫れたこと、海上交通が便利であったこと、そして気候が醤油の生産に適していたことなどが考えられます。


2.文 化 の 伝 承

(1) 農 村 歌 舞 伎

 島の歴史は古く、中世以来の歌舞伎などが生活に根付いた文化として伝承されています。
 現在残っている最古の史料によれば、1497年が歌舞伎の行われた最古の年代です。最盛期には歌舞伎専用の舞台や小屋が30箇所以上はあったとされ、神社の境内などを含めると、上演可能な場所は150箇所にも及んだとみられます。この農村歌舞伎は香川県の無形民俗文化財に指定されています。現在では土庄町と池田町に1箇所ずつ、計2箇所だけしか上演場所は残されておりません。この2つの舞台は国の有形民俗文化財に指定されております。
 

(2) 川 め し

 この行事は、内海町の別当川の河原でお盆の墓参り前の早朝に行われるものです。油揚げ、しいたけ、野菜などを入れた五目飯を炊いて、12枚の柿の葉に盛りつけて平らな石の上に供えます。そのあと、河原に敷いたござなどの上で、皆一緒に炊いたご飯を食べます。いつごろから行われている行事なのかは知りませんが、このご飯を食べると夏バテしない、風邪にかからない、などといわれます。


3.観 光 地

(1) 岬 の 分 教 場

 壺井栄の名作 『二十四の瞳』 の舞台となったこの場所は、今なお昭和29年に映画が撮影されたときの姿のままに残されています。この岬の分教場こと田ノ浦分教場は明治7年に開校され、同35年に校舎が完成し、昭和46年の廃校までの長きにわたって多数の生徒の学舎として活躍したのです。そして、岬の分教場のまわりも映画のセットそのまま、戦前、戦中を偲ばせる風景なのです。毎年多くの観光客が訪れる有数の観光スポットの一つです。

(2) 寒 霞 渓

 小豆島最大の観光名所といっても過言ではないでしょう。寒霞渓には四季それぞれの楽しみ方があります。なかでも、最も楽しめるポピュラーな時期はやはり秋だと思われます。秋の気候は穏やかですし、なんといっても紅葉の美しさはことばでは言い尽くせないほどです。ほんとうにきれいです。とくに素晴らしいのは、紅雲亭というところからロープウエイに乗って眺める景色です。もみじ狩りといえば普通は、もみじの木々のあいだを散策しながら紅葉した梢を見上げることが多いと思いますが、ロープウエイからは紅葉を下に見おろす恰好になります。これが結構おつなもので一見の価値があります。そのほか、夏の納涼祭りも観光客の数では引けをとりません。

   

最 後 に

 観光名所については、すべてを述べることができなかったのはいうまでもありません。ここで紹介した2箇所についても、もし私が2つだけ選ぶようにいわれたなら迷わず 「寒霞渓」 と 「岬の分教場」 を選ぶというに過ぎません。その他、書き足りなかった事柄はたくさんあります。率直にいえば、教養ゼミでやってきたすべてのことを当レポートに盛り込んだわけではないので、多少もの足りない感じは残ります。しかし、これで1年間のゼミの課題を完結することができました。この小論が私のふるさと 「小豆島」 について知っていただくきっかけとなれば、これにまさる喜びはありません。


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