森谷 菜未

現代アート

「天国の侵食」

森谷 菜未

現代アート

「天国の侵食」

interview

Q

どんな作品を作成していますか

A

ずっと描き続けているキャラクター

ペン画の作品です。いろんな画材を使わず、一つの画材を一貫して使っています。幼少期から現在まで描き続けている、丸い手足にワンピースを着たキャラクターと、キャラクターが生きている世界を描いています。このキャラクターは自分の投影ではなく、遊び相手のような存在です。鑑賞者も私の絵の世界に引き込めたらいいなと、考えながら制作しています。

Q

このタイトルにした理由を教えてください。

A

天国と現世の境目

現世を天国が侵食し、融合していっている様子を描いています。自分の周りの人々の死は自分が生きている限り、じわじわと炎が紙を燃やすように広がっていき、最後に炎は自分をも侵食していくというイメージを絵にしているからです。

Q

作品のこだわりを教えてください。

A

どこを切り取っても物語に

色々な場所に物を描き、沢山の場所を見てもらうようにした事です。1つのものを大きく描く構図ではなく、物やキャラクターが様々なところでおしゃべりしていたり、遊んでいたり、小さくても存在していること、どこを切り取っても物語になることを大切にしています。

Q

苦労したことはありますか?

A

全体のバランス

普段は描かないF50(​​1167×910mm)の作品を制作しました。全体のバランスを見つつ明暗を調整することに重点を置いていますが、今回のようなサイズが大きいものは描いても描いても納得がいかず、歯痒い思いをしました。

Q

今まで影響を受けたものはありますか?

A

無法地帯のようなガロ

「ガロ」という漫画雑誌に大きな影響を受けました。「ガロ」は夢のようなアンダーグランドな話で編成されていて、普通の雑誌には無い、無法地帯のようなイメージに強い影響を受けました。

Q

どのような4年間でしたか?

A

全てが勉強だった

私は、日常のちょっとした積み重ねが作品に影響することが多かったのですべての時間を大事にしようと1日1日を作品を作るだけでなく、遊んだり、本を読んだり自分の作品について苦しい思いをすることも、全てが勉強だったように思います。

Q

後輩へのメッセージをお願いします。

A

好きなもので溢れさせて

絵の勉強をする時より、楽しんで何かに取り組む時の方が身になると思うので、1日1日を楽しんで過ごし作品に落とし込んでみて欲しいです。自分の周りを好きなもので溢れさせて欲しいです。ちょっとしたきっかけで未来が大きく変わるかもしれません。1日1日を大切にしてくださいね。