『無題』
映像
李 潤沢
彫刻
李 潤沢
映像
李 潤沢
A. 私は人類の「文明」という衝撃により絶滅の危機に瀕している動物たちをモチーフにした作品群を制作しました。ライオン、トラ、ゾウ、サイなどを選んだ理由は、これらが人類の歴史において重要な役割を担ってきたからです。
A. この作品群のタイトルは「無題」としました。理由は、構想を始める前から多くのことを考えましたが、私にはどうしても名付けられなかったからです。
A. この作品制作には、多くの時間と忍耐力を要しましたが、真の壁は自身の内面のものでした。問題に対する認識を、どう思考へ転換し、学んできた技術でどう表現するかでした。内面の情感は無形ですが、眼前の動物は有形です。有形の中に無形を宿らせることができるかどうかが、私にとっての芸術創作力の試練でした。
A. この彫刻群の色は白色です。これは私が長い間考え抜いた末の決断であり、「無題」というタイトルと共通する意図があります。それは、皆さんに巨大な思考の空間を残したいという思いです。
A. 制作で重要なのは、心と作品の関係性を理解することだと思います。作品とは、私の心です。創作するには、何よりも自分自身の心を把握しなければなりません。心の真・善・美こそが、芸術表現の真・善・美なのです。この作品群は、私の心の外在化であり、私の情のよりどころであり、考えであり、感じたものなのです。
A. ニュースで絶滅危機種に関する報道を見るたびに、無力感に苛まれたからです。
A. 土屋仁応氏、三沢厚彦氏、武本先生の作品が好きです。 土屋氏の生きているような目の動物彫刻。三沢氏のアニメのような外見と静かな表情、木彫りならではの質感で、特大で愛らしい彫刻作品。武本先生の伝統的な素材を使って表現されている私が見てきた中で、個性的で特色のある彫刻作品のシリーズ。
A. 現在の私の表現力には限界があるからはっきりとは言えません。ただ一つ言えるのは、最もシンプルでわかりやすい芸術表現で、人類に共通する感情、共通する運命、共通する危機を表現したいということです
A. 制作初期は、テーマが定まらず不安と焦りに駆られましたがテーマが決まった時は安堵と喜びを感じました。しかし制作が始まると石膏の型起こしに難渋し、再び落ち込む日々が続きました。そんな私を先生の指導のもと試行錯誤を重ね、作品を形にできたことで、心に静かな確信が宿りました。
A. この4年間は、緊張と忙しさに満ちながらも貴重な経験と、大きな収穫に恵まれた日々でした。大学、芸術に溶け込み、今の生活に深く根ざしていると感じたからです。また、先生方は博識で厳格でありながら、とても親しみやすく、慈愛に満ちています。知識と技術だけでなく人としての在り方も学ぶことができました。
A. 私たちが学校で芸術を学ぶのは、人間味あふれる思いやりを学ぶためです。私たちは自分自身を、他者を、生活を、世界を愛することを学ばなければなりません。私たちが直面する世界を考え、思考を芸術作品に転換し、美の形で表現しなければなりません。愛し、考えること。それが私が皆さんに伝えたいことです!