2026.09.05
#Event
2026年度オーストラリア海外研修 ~動物看護を学び、世界を広げる~
2026年度のオーストラリア海外研修が8月31日から始まりました。今年度は、本学動物生命科学科および姉妹校の岡山理科大学専門学校愛玩動物看護学科から合計26名の学生が参加しています。ブリスベン、シドニー、ケアンズを巡りながら、動物看護・動物医療だけでなく、英語やオーストラリアの文化、自然についても学んでいます。
9月1日はブリスベンにある本学園の協定校、AIRC(Animal Industries Resource Centre)を訪問しました。オーストラリアの動物看護師資格取得を目指す学生はアセスメント(到達度最終評価)に臨み、その他の学生もAIRCの先生方から動物看護について学びました。

研修では、写真やカードを使いながら英語で動物看護について考えるグループワークなども行われました。普段大学で学んでいる知識であっても、それを英語で聞き、理解し、自分の考えを伝えることは簡単ではありません。現地の先生方と直接コミュニケーションをとることそのものが、学生たちにとって貴重な学びとなりました。

AIRCは、本学科が長年にわたり交流を続けている大切な教育機関です。研修の最後には、AIRCの先生方と学生たちが向かい合い、学生を代表して2年生が英語で感謝の言葉を述べました。そして、学生一人ひとりが英語で感謝の気持ちを書いた寄せ書きを、AIRCの先生方へ手渡しました。この寄せ書きは毎年恒例となっており、今年も先生方に大変喜んでいただきました。
Sue先生からも、学生たちがAIRCを訪れるこの研修を毎年楽しみにしているとの温かい言葉をいただきました。英語で自分たちの感謝を伝え、AIRCの先生方からも思いを返していただく、長年にわたる交流の深さを感じる時間となりました。
9月2日はAustralia ZooおよびAustralia Zoo Wildlife Hospitalを訪問しました。Wildlife Hospitalでは、野生動物がどのような経緯で保護され、治療やリハビリテーションを経て野生復帰を目指すのかについて説明を受けました。オーストラリアでは、コアラをはじめとする固有の野生動物を守るため、動物医療が重要な役割を担っています。昨年度の研修でも同施設を訪問し、野生動物医療や保護について学んでいます。
病院での研修後はAustralia Zoo内を見学し、コアラをはじめとするオーストラリア固有の動物や、クロコダイルの迫力ある姿などを間近に観察しました。動物病院で「治療・保護」の側面を学び、実際の動物たちを観察することで、野生動物と人との関わりについて考える機会にもなりました。


9月3日はシドニーへ移動し、24時間体制の高度専門動物病院Veterinary Specialists of Sydney(VSOS)を訪問しました。昨年度に引き続いての訪問ですが、今年度は実際に診療が行われている中で、処置、検査、トリアージ、重症動物の管理などについて、一つ一つの症例を見ながら詳しい説明を受けることができました。
特に印象的だったのが、重症の動物を管理するエリアです。緊急性の高い動物のすぐ近くには複数の獣医師や動物看護師が待機し、入院動物(患者)の状態の変化に迅速に対応できる体制がとられていました。学生たちは実際の患者を目の前にしながら、真剣な眼差しで説明に耳を傾けていました。

また、輸血を担当する動物看護師から、犬猫のドナーの仕組み、採取した血液の分離・保存、輸血前のクロスマッチや血液型判定について、実際の血液製剤や検査キットを用いて説明を受けました。
麻酔下で検査のために組織を採取していた犬では、動物看護師が麻酔中の状態を継続して管理していました。採取した組織については、顕微鏡による検査画像などを診断医と共有し、リアルタイムで診断を受ける体制がとられていました。診断結果を確認し、追加の検査や処置が必要かを判断した上で、必要がなければ麻酔からの覚醒へと進んでいました。

目の前で、獣医師、動物看護師などが連携しながら一頭の動物を支えていく様子を見ることができ、高度専門医療における動物看護師の役割とチームアプローチを学ぶ貴重な機会となりました。昨年度もVSOSの救急医療やグリーフケアを通して、日本とは異なる動物看護師の役割について学んでおり、継続して訪問することには大きな教育的意義があります。
今回のVSOS研修では、現地の動物病院に勤務する日本人獣医師にも通訳として協力いただき、専門的な獣医学用語や症例についても詳しく理解することができました。本学の学生だけでなく、今回一緒に参加している姉妹校の学生たちにとっても、大きな刺激になったようです。

研修もいよいよ後半です。
本日からはケアンズへ移動します。ここからは、これまでの動物看護・動物医療を中心とした研修とは少し視点を広げ、それぞれの学生が「英語を使うこと」「オーストラリアの自然を体験すること」「オーストラリア固有の動物と触れ合うこと」などを通して、自ら学ぶ時間となります。
教室や動物病院での学びにとどまらず、現地で英語を使って人とコミュニケーションをとり、日本とは異なる自然環境や文化に触れ、そこで暮らす動物を自分の目で見ることも、海外研修だからこそ得られる大切な経験です。
残りの日程でも、学生一人ひとりが多くのことを感じ、考え、自分自身の世界を少しでも広げてくれることを期待しています。
そして何より、全員が元気に、無事に帰国できるよう、安全に十分注意しながら残りの研修を進めていきます。
(文責:村尾)

