2025.09.05
#Event
2025年度オーストラリア短期研修について(前半)
2025年度のオーストラリア短期研修は9月1日からブリズベンで始まりました。
1日目 (9/1)はオーストラリア政府認定動物看護師資格取得希望の4年生がアセスメント(到達度の評価)を受けました。提携先のAIRC (Animal Industries Resource Centre) の厳しくも温かいご指導のおかげでとても成長したようです。
2日目 (9/2)は午後からその他の学生も加わり、引き続きAIRCで非生体を用いた各種処置の講義を受講しました。心肺蘇生法について、歯科処置について、PPE(個人防護具)の装着についてです。英会話はもちろんのこと、専門用語も理解し、かつやり方を学ぶというのはとても難しいことだと痛感しているようでした。4年生や先生方の親身なご指導のおかげで充実した時間になりました。
3日目 (9/3)はAustralia ZOOを訪問しました。附属動物病院で同園が手掛ける野生動物保護についてのレクチャーを受けたのち施設見学をさせてもらいました。書ききれないほどの発見があったのですが、その中でも1つを書かせてただきます。写真はウミガメのリハビリテーションのための水槽なのですが、ウミガメのリハビリはとても多岐にわたっているということでした。環境汚染による外傷等様々あるのですが、今行っているリハビリはガス抜きなのだそうです。ウミガメは寄生虫感染等で消化管にガスが溜まってしまうそうです。体の中に空気が溜まってしまうとウミガメは海の中で深く潜れなくなるので、この症状は死活問題に関わります。そこで様々なプログラムを施し、再び野生に返せるよう尽力されているということでした。
病院の中ではコアラが鎮静下で処置を受けていました。コアラはクラミジア感染症が問題になることがあり、その治療のために鎮静下で処置を受けていました。
今日は話を聞いて理解することがメインでしたが、現地の先生から繰り出される英語に加え、英語での専門用語と動物に関する説明を理解するためには、英会話はもちろんのこと動物のみならず感染症に関する知識をその場で理解していく必要がありました。臨床系の科目だけにとどまらず、基礎の科目も十分に習熟しなければなりません。改めて学生には大きな刺激になりました。
4日目 (9/4)はゴールドコーストにて学生ごとに各種アクティビティに参加しました。Corrumbin Wildlife Sanctuaryを訪れた学生は、昨日とは違う動物の展示に感銘を受けていました。Free Flight Bird Showでは鳥たちの力強い羽ばたきを目の当たりにしました。
この動物園にも動物病院があり、ガラス越しに見学できました。昨日の動物病院とは仕組みが違うようで参考になりました。
明日以降はシドニーに移動し、引き続き研修です。全員が無事帰国できるよう安全に注意を払い研修を進めます。