倉敷芸術科学大学

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2025.04.22

教育・研究Science

ゲンゴロウ研究の最前線!!/書籍「ゲンゴロウ類の生態学」を渡辺先生(環境生命科学科)が分担執筆

環境生命科学科渡辺先生が分担執筆した書籍『環境Eco選書⑱ ゲンゴロウ類の生態学』(北隆館)が2025年4月20日発売されました。

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◆  書籍名『環境Eco選書⑱ ゲンゴロウ類の生態学』ってどんな本?


かつては身近な水辺で見ることができた水生昆虫・ゲンゴロウ。
水田や池、水溜まり、学校プール、井戸水などの地球上のあらゆる水域に生息する昆虫であり、国内には約140種が知られています。
その謎に満ちた生活の秘密と行動の魅力を解説した、国内初のゲンゴロウの専門書・教科書です。
生活史や行動に加え、種別の飼育方法や野外での調査法、保全のための多様な取り組みを紹介しています。


◆渡辺先生からのメッセージ


本書には、国内のゲンゴロウ類の生態に関する知見が網羅されています。
水生昆虫類に興味・関心がある方、環境教育に携わっている方など、広くお手に取っていただけると嬉しいです。

国内のゲンゴロウ類は厳しい状況にあります。
具体的には、開発や水田における農薬使用や圃場整備、侵略的外来生物による捕食圧などの影響により、約40%の種は絶滅の危機に瀕しています。
しかし、野外で何を食べているのか、どこで冬を越しているのか、どのくらい飛べるのかなど、まだまだ基本的な生態すら分かっていないことが多いです。
私の研究室では、ゲンゴロウ類をはじめとする昆虫類の生態や保全策について、一緒に研究してくださる学生さんを募集しています!
興味のある方はお気軽にご連絡ください。


◆書籍情報 


タイトル:環境Eco選書⑱ ゲンゴロウ類の生態学
出版社:北隆館
ジャンル・特集:環境Eco選書
著者/編集 編集:大庭 伸也
定価:本体3,300円+税
発売日:2025.04.20
判 頁:A5判/並製/320頁(カラー口絵8頁)
ISBN:9784832607682
目次:Ⅰゲンゴロウの仲間/Ⅱゲンゴロウ類の生活史/Ⅲゲンゴロウ類の行動/Ⅳゲンゴロウ類の食性/Ⅴゲンゴロウ類の減少/Ⅵ地球温暖化により増えるゲンゴロウ類/Ⅶゲンゴロウ類の飼育法/Ⅷゲンゴロウ類の野外調査法
※渡辺先生分担執筆箇所:Ⅱゲンゴロウ類の生活史/Ⅳゲンゴロウ類の食性/Ⅷゲンゴロウ類の野外調査法/コラム4 スジゲンゴロウ・マダラシマゲンゴロウの減少要因/域内保全の事例② 兵庫県におけるナミゲンゴロウの保全事例


◆環境生命科学科 渡辺黎也 助教


専門:水生昆虫類の生物学、保全生態学、農地生態学

趣味:サッカー観戦、水生昆虫類の研究・保全活動、ラジオ視聴

性格:努力家

[ひとこと(受験生に向けて)]
本学科では、昆虫や魚などを対象としたフィールドワークができます!ぜひ、一緒に野外で調査・研究をしましょう!

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