倉敷芸術科学大学

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2025.09.04

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【9/13‐10/13】「増田常徳 縁のかさなり展」開催について

2025年9月13日(土)~10月13日(月・祝日)倉敷芸術科学 加計美術館 (美観地区内)にて「増田常徳  縁のかさなり展」を開催します。

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期間 2025年9月13日(土)~10月13日(月・祝日)
場所 倉敷芸術科学 加計美術館 (美観地区内、〒710-0046 岡山県倉敷市中央1丁目4−7
入館料 学園関係者(教職員・学生)学園関係者の同伴者 高校生以下は無料
 一般500円
※ 入館時に、学園関係者は職員証、同伴者は無料券を配布。学生は学生証の提示をお願いします。 


ご挨拶

 この度「増田常徳 縁のかさなり展」を倉敷芸術科学大学 加計美術館で開催いたします 。画家 増田常徳氏は、1948 年(昭和23年)長崎県五島列島の福栄島の富江町に生まれています。五島列島は、その昔キリシタン弾圧を逃れて五島列島の島々に渡らざるを得なかった人々の苦難の歴史が残り、数多くの教会が点在する緑豊かな町で成長され、人一倍感受性の強い少年だったそうです。大工の棟梁だった祖父、絵の上手かった父に育てられ絵心のある常徳少年は、恩師の温かい支援によって独力で絵の習得、努力したという。
その後 1970年画家を志して福栄島から上京し美術研究所に通いながらデッサン、油絵を本格的に学んだそうです。独学での画家への道のりは、長く大変なことがあっただろうと思います。「私は長崎県の五島列島に生まれ育ちました。この島は隠れキリシタンの迫害の島でもありました。のどかな島ですが明治維新当時まで激しい弾圧や迫害の悲劇があったことを身近に肌で学び、自分の意思でどうにもならない人間社会の不条理の仕組みを知りました。私たちは平穏な社会の中にあっても常に不安と緊張を引き起こす恐れがあることを忘れず、嫌なことから目を背けず人間として美の本質が何であるかを問い続けたいものです」という文章を残されています。この文章はある大学の新入生に向けた言葉だとのことですが、この言葉こそ増田常徳氏の画家としての生き様を語ったものだと強く思います。
そして、この度の展覧会が様々な人々と歴史のご縁によって開催できますことを感謝するとともに加計美術館がこれまで取り組んできた芸術と福祉、アートとサイエンスの精神とも繋がっていることを改めて認識した次第です。常徳氏の作品から発せられる現在の
社会情勢と人間の内面をどう切り取って表現しているのかを感じていただければ幸いです。

倉敷芸術科学大学 加計美術館
館長 児島塊太郎